2015年最終戦のレポートです^o^
 

2015年のSpeedking Tourも大詰めを迎え、第6戦となる最終戦の会場は3年連続で群馬県佐波郡のクレストスピードウェイ・インドアカーペットコースとなる。コースレイアウトは大会の約1カ月前に変更され、2009年中盤までのクレスト名物だった “高速エスカレーター”が復活。モディファイドツーリングカーにふさわしい舞台が整った。
 最終戦を前にして、モディファイド、ストッククラスともに今シーズンのSpeedkingは決定している。モディファイドクラスは祖父江旭生、ストッククラスのチャンピオンは矢端賢吾だ。だが、それで最終戦優勝の価値が下がるわけはなく、多数の選手が有終の美を飾るべく準備を進めていった。メインカテゴリーはモーターターン数規制なしのモディファイドと、17.5ターンを使用するストックの2クラスだが、今大会もオーバルクラスが開催されることになった。オーバルクラスはストックとオープンに分けられる。
 最終戦には東西の常連ドライバーが参戦。特に今大会には北海道と四国からの参加選手もあり、Speedking Tourが全国レベルの大会になったことがうかがえる。もちろん選手たちのレベルも極めて高い。また、第4戦からタイヤに関するレギュレーションが変更され、使用タイヤの銘柄に制限がなくなったが、今大会ではほぼすべての選手がソレックス28Rタイヤ&ヨコモ039Mインナー、ヨコモ製ホイールの組み合わせをチョイス。事実上のワンメイクとなった。
 注目のモディファイドクラス予選。3ラウンド中2ラウンドのポイント合計で順位が決定するこの予選において、まずはVBCをドライブする地元の雄、石岡勇人がトップタイムをマークしてリードするが、第2ラウンドではヨコモBD7 2015をドライブする永島友吾が首位を奪い、これでTQの行方は最終ラウンドに持ち越されることになった。2年連続のチャンピオンであり、’14年の最終戦からTQを続けているTRF祖父江は、マシンが決まらないのかもうひとつペースが上げられない。勢いに勝る永島は3ラウンド目でもトップとなり、祖父江の連続ポールポジション獲得記録についにストップをかけた。以下、石岡、秋山直輝、祖父江、後藤優介、斎藤和哉、澤田 仁と続き、この7名にBメインからの勝ち上がり1名を加えた8ドライバーで優勝が争われる。
 ストッククラス予選は若手の大槻 守がトップを奪取。チャンピオンの矢端はまさかの3位となるが、その矢端は決勝レースで最高のスタートを見せて、1周目のエスカレーターで大槻のインを奪うと、そのままレースをリードする。抜群の集中力で逃げる矢端は大槻との差をじりじりと広げていくものの、レース中盤に周回遅れのクラッシュに巻き込まれるかたちで大きくタイムをロスし、大槻に首位の座を明け渡してしまう。矢端は懸命に大槻とのギャップを縮めていくが、追い上げ届かず時間切れとなり、ストッククラス優勝は大槻のものとなった。2位は矢端で3位には蟻川 弘が入賞した。
 Bメインから勝ち上がった鈴木滉祐も出走するモディファイドクラスAメイン決勝レースは、無難なスタートを切った永島のマシンを石岡車が激しくチャージする展開となる。永島車のリヤバンパーに接触せんばかりの勢いで永島車を追走する石岡だったが、約1分経過時にシケインでミス! これで永島との差がやや開いてしまう。楽になった永島は自分のペースに走ることによってそのリードを確固たるものにしはじめ、石岡も2位を単独走行する状態になる。そのぶん今度は秋山と祖父江による3位争いが白熱。こちらも激しい争いとなるが、全日本チャンピオンのプレッシャーに耐えきった秋山が永島と石岡に続く3位フィニッシュを決めた。
 3年目のシーズンを成功裡に終えたSpeedking Tourだが、次のシーズンに向けた戦いはすでに開始されている。その2016年シーズンは、2月14日、愛知県名古屋市のラジコン天国名古屋店インドアサーキットで開幕となる。